苔と朽木とキノコの森の金峰山 [山歩き(日帰り)]
今回は、奥秩父の金峰山(きんぷさん)に行って来ました。
金峰山は標高2599m、日本百名山のひとつにも挙げられているお山です。
山頂の巨岩、五丈岩がトレードマークで、展望もよく、やはり百名山である隣の瑞牆山とセットで登られることも多いです。
ただし瑞牆山荘方面からのルートだと距離が長めで、セットどころか金峰山単独でも自分には厳しい。
いつか小屋泊で、とも思ってはいたところ。
去年からもうひとつの登山口、大弛峠まで予約制のバスが行くようになりました。
大弛峠からなら高低差も控えめで割とお手軽です。
ってんで前日に思い立ってバスを予約し、地図やら何やらを用意しました。
林道は大きなバスでは入って来れないため、途中で乗り合いタクシーに乗り換えて、大弛峠に到着です。
自動車で通れる日本最高所の峠だそうな。
ここから金峰山山頂までは往復でコースタイム4.5時間。
予約した帰りのバスは約6時間後です。
標準コースタイム通りに歩けるかどうかは場所や地図によってもけっこう変わるのですが、それなりに余裕はあるでしょう。
身支度をして出発です。
さっそく、奥秩父らしい森の中の道です。
写真を撮っていたら追い越されざまにお兄さんから「キノコか何かありましたか?」と声をかけられました。
「いえ、いい感じだったので」
前を歩くお兄さん、キノコを見つけるたびに引っかかって写真を撮ったりしています。キノコ好きの人だ。
今日の天気は晴れの予報ですが、雲が多いと言われています。
前に瑞牆山に行ったときも山頂からの景色がなかったけど、今日はどうかなー。
ぽこぽこ。
結局キノコ兄さんはあまりにキノコを撮っているのでまた追い越してしまいました。
道には、紅葉が始まっている木もちらほら出てきています。
ちょっとした岩場。たいしたことはないです。
ゆるやかな尾根伝いとは言っても、長くない登り下りはそれなりにはあります、
およそ中間の朝日岳。
先のほうは雲で隠れています。
ここからは写真の正面の急坂を下ります。標高にして100mくらい。戻りは逆にこれを登るわけです。
今回のルートは行きが登りで戻りが下り、という感じでもないですね。
どっちも登ったり下ったり。
ペース的には、コースタイムよりもやや遅れています。
出だしをゆっくり歩いたのと、途中落し物で少し引き返したせいもあります。
ちょっとペースを上げてみようかな。
金峰山の肩に出て森林限界を超えました。真っ白。
この岩をくぐれば山頂です。
山頂標は大岩の下にあるのであまり山頂感がないような。景色も真っ白だし。
積み重なった岩の上を渡るように先へ進むと、五丈岩が見えてきました。
こちらのほうが広場になっていて休憩には適しています。
時間にも余裕があるので、大休止にします。
そのうち晴れるかもしれないし。
五丈岩は、なんとなく今までに登ったりしたナントカ岩とかの数倍くらいの大きさかなとイメージしていたのですが、10倍といったほうがいいようなでかさでした。
登れるかどうかとかそういう検討の余地もありません。自分には無理。途中までは登れるでしょうが下れません。まるきりビルです。
ぱんぱん。うまい棒買ったの子供の頃以来だ。
晴れは晴れなんだけどなー、雲に囲まれています。
まあいいや。また来よう。
戻りはゆっくり歩いて森を楽しもう。
「ゴジョーイワ、ノボッタヨー」はいはいすごいねー。
下山を始めます。
肩の広場で休憩していたグループのうちひとりが、スーツにネクタイだった。何かのシャレか。
キノコ。
昨夜の雨のせいか、キノコの傘が水をたたえたお皿のようです。
時間には余裕があったつもりが、またしても歩き出しがゆっくりすぎたっぽい。
この先はコースタイム通りに歩くくらいにしないと。
朝日岳のあたりから、青空が増えてきました。
はるか遠くの町が見えています。
見晴らしのいい岩場で休憩してたら、近くにいた二人連れさんに声をかけられました。
「そのてるてる坊主、よく手に入りましたね。」
グレートトラバースグッズの黄色いてるてるのことです。
「はい、情報を見てすぐに買いました。1日くらいで売り切れてたみたいですね」
「持っている人初めて見ました」
大弛峠へは予定通りにゴール。
片づけをしてバスで帰りました。
運転手さんが他の車両や事務所と無線で、道や対向車の状況を連絡し合いながら軽口を叩くのを聞いてうとうとしてました。
瑞牆山も金峰山も、また景色がいいときに来なければ。
標高の高い山にはどんどん秋が近づいてきています。
今年は紅葉が例年よりも若干早めだというような報告も聞いています。
どこかに紅葉を見に行きたいなー。
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