梅雨空に開いた覗き窓 棒ノ折山~岩茸石山 [山歩き(日帰り)]
今回は、棒ノ折山(棒ノ嶺)から黒山、岩茸石山、惣岳山を経て御嶽駅まで歩きました。
棒ノ折山と岩茸石山を結ぶ尾根道はアップダウンがあって、飯能アルプスほどではないですがなかなかのしんどい道です。
過去に白谷沢から歩いたことが2回ほど。
今は低山が厳しい夏ですし、歩き慣らしもそこまでではありません。
棒ノ折山までは百件茶屋からの短縮ルートを使って少しは楽をすることにします。
林道のわきをサワガニが歩いていました。
始発のバスに乗ったのは自分ひとり。
前回はもうひとつ遅い時間で人もそれなりにいたのに。
もし一番手だとすると、この時期はひとつ気がかりが…
まあ地元の人が散歩がてら登ってるかもしれないしね!
橋を渡り登山道へ。
日曜日ということもあって、付近のキャンプ場には家族連れなどの姿がありました。いいねえ。
今日のコースタイムは6時間弱。
最大標高差は棒ノ折山までの570m。
累積標高差は、地図で見る限り登り1120m、下り1250mくらい。
小ピークの数は飯能アルプスより少ないので、あそこまでのきつさではないでしょう。
雨の後なので道が濡れています。
今日は木の橋を下ることがないので気が楽です。
前回の教訓を受けて持ってきた水は多め。
スポーツドリンクよりも水中心です。
あとしょっぱいお菓子も多め。
最初のうちは、わさび田と沢沿いの草の茂る狭い道を行きます。
いかにもありそうだなあ…と思ったその目の前に立派なクモの巣が立ちはだかりました。
やっぱりぃぃぃ。
ストックでクモの巣の端を引っ掛けて反対側にくっつけます。
オオシロカネグモっぽい。
しばらくの間は前方に注意し、狭い場所ではストックを顔の前に掲げて進みます。
登山道をふさぐクモの巣が3つも4つも続くとだんだんめんどくさくなり、ただストックで払っていきます。
おうち壊してごめんよ。もっと目立つように作ってくれたらいいのに。
道が尾根に上がると、クモの巣はほとんどなくなりました。
その代わり、ハチかなんかがぶんぶん付きまとってきます。
姿はよく見えないけど、スズメバチ…ではない気がする。アシナガかな。
この季節はまだそこまで凶暴ではないと聞きますが、休憩で足を止めるとやってくるので、急坂をごりごり登らされます。
ひいふう。ついたー。
時間が早いので人の姿はまだまばらです。
ベンチに座って大休止。今日はまだこの先が長い。
なんか遠くの山が見えてる気がする…
あのへん、雲の隙間から覗いてるの、日光の男体山っぽくない?形も似てるし方角も合ってる…
霞の強い今の時期にそんなことってあるのかな。雲がなければ周囲の山の形と合わせて識別できるんだけど。
尾瀬の山々や赤城山なんかもそれらしいのが見えるぞ。
一応写真を撮っておこう。
帰ってから調べてみました。これはすごい。
谷川岳なんて、ここからでは秋冬でも見えたことなかったと思う。
夏でも見えることがあるもんなんだねえ。
昨日の雨で空気が澄んでいたのかな。
日が照ってきたので上を見上げると、太陽の周りに大きな虹色のリング、ハロが出ていました。
さほど珍しい現象ではないのですが、日中に太陽を見上げることはなかなかないため、目にする機会は多くはありません。
山の上で見たのは初めてです。
ツマグロヒョウモン。こいつらはいつもお行儀がいい。
さて出発しましょう。まだまだ先は長い。
山頂直下の旧登山道に植生保護のロープが張られていました。
今までは前後の柵しかなかったので、柵だけ避けてすぐに旧登山道に戻って歩く人がどれだけ多かったか。保護どころか新道と合わせて道幅が倍に広がっただけでした。
今はロープが道全体に張られているので、何年かすれば旧道も回復し始めるのではないでしょうか。
分岐を黒山方面に進みます。
飯能アルプスに比べればアップダウンの間隔が広くて傾斜も平均としてはゆるやか。
道幅も広めで休憩スポットも充分にあります。
ただ、名坂峠の前後では標高差50~70mのややまとまったアップダウンが連続します。
ひいはあ。
ここな「クマさん食べちゃダメなの…?(T-T)」
このあたりは、人里に近い低山とは言え、クマの目撃情報が絶えません。
岩茸石山へ向けた最後の登りがまたしんどい。
このルートは、歩いてみた限り、逆向きに歩くと滑って下りにくそうな土の坂が途中いくつかありました。
登るならいいんだけどね。
ひいひいはあはあ、岩茸石山到着!
高水三山でもっとも眺望のいい山で、昼時の大賑わいのなか、へろへろになって座ります。
中央の黒い三角が棒ノ折山。あそこから尾根伝いにここまで歩いてきたわけです。
ここから先は駅まで2時間ほど…
高水三山としていつも歩いている道でも、消耗している時にはアップダウンと道の長さがなかなか堪えます。
前回道を間違えた場所は… そんなところはない。
あの道標のある分岐を左に進んだとしか思えない。
ぼんやり歩いててここを分岐点だと認識せず九十九折の途中だと思って、左下へと折り返したらしい。
確かにこう見ると、正解ルートの右下への道はぱっと見見えていない。
道標はそっちを指しているのだから、よほどぼけっとしていたに違いない。こわいねえ。
惣岳山を通過し、長い尾根道をよろよろと歩きます。
おや君は誰だね。
調べてみたら、ミヤマクワガタのようです。寝ぼけて木から落ちてきたとかかな。
げざーん。
歩きながら、今日は冷やし中華だと決めてました。
上を歩いている時は風も適度にあってさほど暑くはなかったのですが、下に下りるとむしっとします。
出てきた冷やし中華をふうふうすすって、いやふうふうじゃねえ。そんなに疲れたか自分。
今年は梅雨明けがまだ見えてきていません。
例年よりも遅れ気味になる見込みのようです。うーむ。
とりあえず次週は体力維持にお手軽気味に歩いておいて、再来週の梅雨明けに期待したいです。
晴れ男パワーの人の真価が今!
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