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天狗岳(前編) 初めてのテント泊山行 [山歩き(テント泊)]

今回は、北八ヶ岳の天狗岳で、テント泊をしてきました。

山でのテント泊は昔から憧れてはいたのですが、装備的にも体力的にもなかなかハードルが高くて、縁はないかなとも思っていました。
でも今年に入ってから、(ゆるキャン△にはまっただるたさんのおかげで)キャンプをして、道具を買って、練習をして、テント泊山行が一気に現実的になってきました。


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では、最初のテント泊はどこに行くか。
この近所だと、奥多摩の雲取山や七ツ石山が、テント泊デビューとしてはときどき聞くところではあります。
でも練習してみて思ったのは、装備の重さの馬鹿にならなさ。
七ツ石山でも、歩きやすい道とは言え標高差が1200mあります。
最初はもうちっと楽なところで様子を見たい。

他の候補としては、だるたさんのお気に入りの平標山、テント場まで標高差675m。
それに天狗岳の黒百合ヒュッテ、標高差550m。
どちらも何度か歩いた道で、だいたいの勝手はわかっています。
山域としては両者は離れていますが、天気はどちらも似たり寄ったりな予報。
だるたさんが天狗岳に興味を示したので、そちらに決定しました。


…と書いてて気がついた。
こっちになった大きな理由、諏訪湖に近かったからなのでは…。




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さて、茅野駅で合流し、渋ノ湯に車を止めて出発です。
ここから黒百合ヒュッテまではコースタイム2.5時間。
岩がごろごろしているけど、どちらかというと穏やかな道です。
荷物が重くても、まあ問題ないでしょう。

初日の天気は晴れ。
2日目は午前から雨が降り出す予報になっています。
天気と時間、消耗度に応じて、予定を調整していくつもりです。


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ちっこいスミレだ。
ニョイスミレ(ツボスミレ)に似てるけど…葉っぱがちょっと違うような…
どうやらミヤマツボスミレ、ニョイスミレの高山型のようです。

今回は先の山で、シロスミレらしきものも咲いていました。
だるたさんが花に目ざとくなってきている。


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正午ごろ、黒百合平に立つ山小屋、黒百合ヒュッテに到着。
さっそく受付を済ませ、テントの設営を始めます。
うちらの前には、2張ほどテントが張ってありました。


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よし。

ところでテント場の脇で、さっきからおじさんが何やらカメラを構えています。
「何があるんですか?」
「クロユリです。探してみたんですが、ここしか見当たりませんでした」
こんなところに咲いてたんだ…!
黒百合平でクロユリを見たのはたぶん初めてだ。


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時刻は13時半ごろ。
体調も天気も時間も問題なし。
東天狗山頂までは往復2時間半強。

山頂に行くなら朝のほうが景色がいいのですけど、明日は天気が見込めない。
今日のうちに行きましょう!


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小屋からひとしきり登ったあたりが、天狗ノ奥庭と擂鉢池。
前方に天狗岳の双耳峰、東天狗と西天狗が見えます。
自分が前に来た時は、池が凍ってたなー。


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ひいこらひいこら。
岩のごろごろしたアップダウンが続きます。
余計な荷物は置いてきてるとはいえ、標高も上がっているので楽じゃない。
ときどきペンキの丸印を見失っては、周りを見回してルートを修正していきます。
天狗岩を右に巻くところは、登り寄りの踏み跡がハズレで、いちばん大外ししてしまった。


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東天狗、登頂!
岩の積み重なった、見晴らしのいい山頂です。
直前までは人がいましたが、自分らがついたときには山頂独占。

北のほうには、北八ヶ岳の連峰、蓼科山、そして霧ヶ峰の車山、美ヶ原、その向こうには北アルプスの峰々も見えています。


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南のほうには、お隣の硫黄岳の爆裂火口。
その右は八ヶ岳の主峰、赤岳です。あっち側は自分には無理だなあ。


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西天狗岳山頂までは往復40分。
現在時刻は15時すぎ。
山を歩く時間帯は終わりつつあります。
この吊尾根を越えるのは正直うんざりしてきてるし、この後さっきの岩道を下らなければなりません。
今回は西天狗はパスして、天気も穏やかなのでここで少しゆっくりしてから、小屋に引き返しましょう。



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下っていく眼下には、黒百合ヒュッテと擂鉢池。

東天狗の山頂直下には、長さ30mの鎖場があります。自分の持っている版の地図にはそう書いてあります。
んだけど、ここの鎖は撤去されたっぽい。
どちらにしても、下りでも鎖の要らない岩場ではあります。

途中の分岐からは、天狗ノ奥庭側ではなく、中山峠側の道を下ります。
やっぱりこっちのほうが道がマイルド。
「でも、奥庭側は景色がいいし道もおもしろいから、登りはあっちでよかった」とはだるたさんの弁。


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ヒュッテに戻ってビールで乾杯!
人気の小屋なので、いつもならもっと大賑わいじゃないかと思うのですが、今日は金曜な上、週末の天気予報もよくないせいか、落ち着いた雰囲気でした。(それでも昼ごろは大勢の登山者がいましたけど)


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いい気分で空をふと見上げると、逆さ虹。環天頂アークだ!ちゃんと見えたの初めてだ!
でもあっという間に雲が流れて消えてしまいました。

お互いビールの2杯目を飲んで、トイレに行ったら、胸が急にむかついて少し戻してしまった。
何だろう、標高のせいか、疲れがあるのか。
だるたさんに言って、テントで横になることにしました。
次からは2杯いっぺんに飲まないで、1杯づつ様子を見ることにしよう。


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1時間ほどしてテントから這い出すと、だるたさんが晩ごはんを食べながらタブレットで高木さんを見ていました。
自分も何か食べたほうがいいな…
スープやらソーセージやらを軽く食べて、ワインも少しもらいました。
調子は大丈夫みたい。


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八ヶ岳の山の中でギャル子ちゃん…(これも真面目にいい作品なのです)

明日の天気予報を見つつ、予定を検討します。
天気がよければ展望台まで脚を伸ばしてもいいとも思ったのですが、あまり期待は持てず。
朝ゆっくり出発して、下りてから温泉入ったりしましょうかね。

自分がくたばっていた間に、だるたさんが単独行のおばさんからルートの相談を受けたとのこと。
縦走を予定していたけど、明日の予報を見てそれはやめて、ここから渋ノ湯に下山するから、時間が合うなら後ろをついて行かせて欲しいとか。
何だろ。ここまで来る人なら渋ノ湯なんて教わるまでもない気もするんだけど。そういうナンパか。


空も暗くなり、20時を回って、小屋のほうもそろそろ消灯時刻です。
うちらもテントに引っ込みますか。






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