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白馬大池(前編) 雪渓を登って花咲く池へ [山歩き(テント泊)]

今回は、北アルプスの白馬大池に、テント泊で行ってきました。

週末はどこか行きましょうかと、だるたさんと話していたのですが、関東近辺は予報がどうもよろしくありません。
大気の状態が不安定で、毎日どこかしらで雷雨が起きており、おまけに40℃に迫る猛暑の日々。
これではファイトもしぼもうというもの。

関東から離れて、予報が比較的ましな山域で、暑くてもなんとかなる程度のお手軽な山ってどこかないかなあ。
ガイドブックをぱらぱらめくって目に留まったのが、後立山の八方池と、白馬の白馬大池。
どちらも標高は高いけどロープウェイが使える、高山植物の名所です。
テント泊ができるということで、白馬大池に決まりました。


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コースタイムは3時間、標高差600m。
数字の上では高尾山程度か。
自分は大池には行ったことはありませんが、入口の栂池自然園には一度来ています。
また数年前、白馬岳に行った時は、大池から栂池に下るルートを計画はしていました。その時は悪天候で別のルートを下山したのですが。
両親も確か栂池から大池までは歩いたことがあると聞いた。
うん、お手軽ルートっぽいな。(←そんなことなかった)





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前日は松本の先で前泊です。
これで朝は早めに出られるし、昼に着けばテント場の場所取りにもそうは困らないでしょう。

白馬岳に行ったときにチェックしていたのですが、途中の乗鞍岳(白馬乗鞍)には雪の斜面があるのだそうな。
今の雪の状況はどうだろう。今年はどこの山でも雪が少ないって話を聞いたけど。
いくつかの山行記録を見て、アイゼンを持ってくるようにだるたさんに伝えました。
自分は…4本爪にしようか6本爪にしようか。
テント装備だし重いのは嫌だし、4本でいいかな… うーん、まあ念を入れて6本にしておきましょう。雪を歩くのはその方が楽だし。

結果的にはだるたさんも6本爪を持ってきていたからよかったけど、本当ならこの時もっとちゃんと調べておくべきだった。
白馬乗鞍の雪渓についての注意喚起を見ていれば、4本爪では不十分だとわかったはずなのに。


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白馬駅で合流して、ゴンドラとロープウェイで栂池自然園へ。
自然園には入場はせず、登山道を歩き出します。

歩き出してほどなく、前方からひとりのご婦人が、イラストマップを手にやってきました。
「栂池自然園ってこの道じゃなかったですよね…?」はい、このまま戻って、右手の建物が入口です。
ぜんぜん違う道だから、気がついてよかったね。


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アカモノ!
自分のもっとも好きな高山植物のひとつです。

今日のルートは、出だしからけっこうな急坂。ひいはあ。
雲が多くて日にさらされないから、まだ助かってる。


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タテヤマリンドウ。こういう小さい春のリンドウも好き。

ツイッターを見ると、以前谷川岳で出会った方が、今日はお隣の八方尾根から唐松岳へと登っているとのこと。
もしうちらが八方尾根にしてたらニアミスだった。時間は合わないけど。
日が出ると超暑く、翳ると寒くなると言っておられます。


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チングルマ。
このあたりは雪解け直後で、春の花々がたくさん咲いています。

道は、歩きにくいとかではないけれど、登り坂がずっと続いてるし、なかなかしんどい。
けっこう登ってからGPSを見ると、本当の登りはこれからだったりする。
テント泊装備が重いからか。


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天狗原に差し掛かりつつあると思ってもまだまだ登る。
地図上の標準コースタイムでは、天狗原まで1時間強… 出発からもう1時間半たってるぞ。
えっちらおっちら登り続けて、やっと湿原らしい場所に入りました。
ワタスゲの綿毛がぽわぽわしています。


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天狗原到着。ベンチで大休止。重いザックをドスっと下ろします。
大汗かいてるので、塩飴2種類とおせんべいで塩分を補給。

お?雲の切れ間から道の先が見えてきてる…
あれだ、あれが白馬乗鞍の雪渓だ…!


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カメラの望遠で見ると、雪渓を1列に登っていく登山者の姿が見えます。
うひひ。

その場に着いてみると、雪渓の最初の部分は傾斜が比較的緩やかです。
でも先がどうなっているのかわからないので、うちらは最初からアイゼンを装着しました。

雪渓の1段目が終わると、岩がごろごろした登りになります。
下りてきた人に聞いたら、すぐにまた雪渓にかかるとのこと。アイゼンをつけたまま進みます。


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だるたさんが、自分が先に行くから雪渓でフォトジェニックな写真を撮ってくれとか言い出しました。
職場で見せる用ですって。責任重大だ。何だふぉとじぇにっくって。


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2段目の雪渓は、傾斜がかなり急です。
踏み跡がなんとなくステップ状になっているので、アイゼンがあれば登るのは大丈夫。
ノーアイゼンで下ってくる人もいて、よほど歩行技術があるか、1本張られてるロープに頼り切るかです。

2段目と3段目の間の道も、急な登りに岩がごろごろしています。
張られたロープに下の人のテンションがかかっていて、ちょっと邪魔。
アイゼンを履いてるということもあって歩きづらかった。

最後、3段目の雪渓を上がりきったところでアイゼンの出番はおしまい。
ザックの中に片付けつつ、脇に咲いているハクサンコザクラやら黄色い花やらを楽しみます。
もうさほど大きな登りはないはず。


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ひいふう。やっと傾斜がゆるんで、乗鞍岳の山頂のケルンが見えてきました。
いやー、かんかん照りじゃなくてほんと良かったよ。


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眼下には、白馬大池と白馬大池山荘。
池を半周回っていかなければなりませんが、もう緩やかな道だと期待したい…
実際は、大きな岩の上をたどって歩く道が続くので、そんなに歩きやすくはなかった。


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うひー、到着!
3時間ちょいと見込んでいたところが、休憩込みで4時間かかった!
思ってたよりはるかに歩き応えがあったぞ。

テント場には既にテントがずらり。
ともかく小屋で受付をして、くたびれてるけど、テントの設営を始めます。

テント場の地面は硬く、ペグが容易には入らない。
このペグ打ちが、今日でいちばん疲れた。


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さて小屋で何か食べよう。14時半。
と思ったら、軽食の時間が終わってしまっており、パンかカップ麺くらいしかなかった。
まあ、17時ごろには夕食にするわけだし、軽めでいいでしょう。
缶ビールとカップ麺で、到着の祝杯です。
山で食べるカップ麺はすごくうまい。塩分が身体に染みます。


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ひと休みしてから、小屋の周りを散策します。
チングルマ、ハクサンイチゲ、ハクサンコザクラ、タテヤマリンドウその他いろいろ、周り中お花畑になっていました。


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発売されたばかりのねんどろひなたを、だるたさんが連れて来てました。
自分も、飯能のふるさと納税のあおひなセットを申し込んでるので、帰ったら配達してもらうのだ。


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池のほとりは磯浜みたい。
この水は雪解け水がたまったものですが、ちっこいゲンゴロウみたいな虫が泳いでたり、あとサンショウウオがいたという声も聞こえました。


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テント場のわきの雪田からは時おり冷気が流れ出し、みんな涼んだりしていました。

さて、日が沈まないうちに夕食にします。
池のほとりに道具を持っていき、ワインと一緒にいただきました。


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あれ?なんかこのチングルマ、ピンク色してる…
そう言えばつい最近、どこかの山のアカウントがそんなこと言ってた…タテヤマチングルマだっけ?
このあたりは携帯の電波がつながらないので、下界の情報からは切り離された時間を過ごせます。







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コメント 2

だるた

フォトジェニックなおっさんの写真はしっかり活用されたのです
by だるた (2018-07-29 19:05) 

ひさみね

お役に立てたのならさいわい!
by ひさみね (2018-07-30 20:47) 

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