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白馬大池(後編) 霧の夕景とさかさまの星空 [山歩き(テント泊)]

白馬大池の午後。
ほとりでほろ酔い気分で、まったりと過ごしています。


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すっかりいい天気。
水面に霧が沸いています。
池の景色は刻々と変わり、見飽きることがありません。




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日もだいぶ傾いてきました。
空が赤みを帯び、雪田の上を冷気の雲が流れていきます。


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おおお??
雲がテント場にまでかかってきました。
霧の中に薄れていく色とりどりのテント、登山者たちのシルエット、夕雲の赤と、夜の始まりの群青と、稜線の黒。
すごい景色だ。


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みんな表に出て、夕空を眺めています。
なんていい日だ…


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今日は深夜まで明るい月が出ています。
消灯時刻の20時になったので、いったんテントに引っ込みました。


23時ごろ。表を見ると、正面の稜線に月が沈もうとしています。
起きるかー。
寒さはたいしたことなし。


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池まで行って、星を眺めます。
明るい赤い星は火星。右は雲に隠れた天の川と南斗六星。ひしゃくの柄の明るいのは土星です。


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こっちは北斗七星。
見てたら流れ星がひとつ流れました。


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ペルセウス座の中心部。
明るい星が、池に映っているのが肉眼でも見える!
どれだけおだやかな水面なんだ。
ちっこい三脚しか持ってきていないし画角も狭めなのでこれが精一杯。

池の対岸に、ヘッドランプの光が動いていました。
あっちの人も写真じゃないかな。対岸からだと火星が水面に写せるはず。


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翌朝。
5時前から、白馬岳方面に向かう人たちが動き始めています。
ここからだと山があるので日の出は見えず、反対側の斜面に当たった日がじりじりと下に下りてきます。
寝る前からおなかが減ってきてたし、朝食にしましょう。
テントの前でお湯を沸かし始めます。


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稜線から太陽が姿を見せました。
太陽の右手にも明るい光が…幻日だ!
大気中の氷の結晶が作る光学現象です。


テントをたたみ、身支度をして、うちらも出発します。
来た道を戻るだけなので比較的お気楽。
最初の、乗鞍岳への登りが、大岩がごろごろしててめんどくさいですが。


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乗鞍岳(白馬乗鞍)山頂。
昨日は見えなかった白馬岳の岩の山々が見えています。


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前方には、火打や妙高、雨飾山といった新潟の山々が、雲から顔を出していました。
すごい、昨日とはまったく違う景色だ。
南の雲の彼方にも何かの山が覗いています。
帰って写真を見たら、八ヶ岳と、その向こうの富士山でした。
遠く日本の反対側だ…!


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さて、下りのいちばんの難所、乗鞍岳の雪渓です。
山の道はたいがい、登りよりも下りのほうがはるかに難しい。
雪渓のいちばん上の段と下の段は傾斜もゆるく距離も短いので、アイゼンなしで下ります。
雪渓と雪渓の間の岩道も、このほうが楽だし。
問題は雪渓の真ん中の段、長さも傾斜も大きく、アイゼンは必須です。


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雪の表面は熱で緩んでおり、アイゼンの歯があまり効きません。
一歩ずつ慎重に下ります。
横を見ると、斜面の傾斜がよくわかります。斜度が30度を超えているらしい。あっはっは。

雪渓の幅が広い箇所はまだ歩きやすかったのですが、途中ブッシュで狭まったあたりの傾斜がもっとも強く、登ってきた人とのすれ違いで滑ってしまいました。
それ以降は、斜面に張られたロープを使うことにします。
ロープにテンションをかけなくても、片手で軽く持っているだけで一気に足が安定しました。
遠慮せずに最初から使ってればよかった。


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ふいー。雪渓終わり。樹林の中に入ります。
木のトンネルの下、水の流れる岩の道を歩いて行きます。


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天狗原に到着。やれやれ。
振り返ると、雪渓と、雪渓を行き来する人たちの姿が見えます。
雪渓をバックに記念写真を撮ってる人たちもいました。

天気も良く、難所も既に過ぎ、昨日苦労して登ってきた道をあとは下るだけ。
やって来る登山者らとも、笑顔ですれ違えます。
ここまで大変だったでしょう。でもこれからもずっと大変だよー。
そしてあそこに見える雪渓、これからあれを登るんだよー。がんばってねー、と心の中の声。


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天狗原から下は雲の中になりました。
登ってくるグループの先頭の人から「この上の雲の中は雨でしょうか」と尋ねられました。
いえ、うちらがいたときは大丈夫でしたよ。曇ってるけど、かんかん照りよりははるかに楽ですよね!


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栂池の山小屋群が見えてきました。文明だ!もうザックが重い!
おなかが減ってきているので、ロープウェイで下る前におやつを食べましょう。

注文してから焼いてもらえるおやきを2つづつ。
自分は鹿カレーとあんこ、だるたさんは鹿カレーと高菜。
高菜が好きで、いつもお弁当に入れてるのだそうな。なのにここでまた高菜。


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ロープウェイで下って、温泉にゆっくり浸かりました。
その後、町へ移動して例によってカラオケ。
仕事以外で日本海側に来るのほとんど初めてだけど、それとは無関係に遊んでる。


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春に初めてテント泊してから、テントが活躍してるなあ。
でも荷物が重い… これを思えば、小屋泊の荷物はずっとシンプルだ。

今シーズンはこれで標高2400mに2回行きました。
身体慣らし的には、そろそろ3000m近くに行っても大丈夫かな。
次はどこ行こうかな。





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