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富士山(前編) 7年ぶりの須走ルート [山歩き(小屋泊)]

今回はだるたさんと富士山に行ってきました。
登頂は3年ぶりの4回目です。



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前回は、もっともポピュラーと言える吉田ルートの往復、途中1泊して山頂でご来光というプランでした。
今回は、自分が好きな須走ルートの往復にしました。






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朝、御殿場駅からの登山バスの道中で、富士山の姿がこの日初めて見えました。
それまではずっと雲に隠れてた。

この数日は大気の状態が不安定で、昼前から午後にかけて、局所的な豪雨や雷の恐れがあります。
前日の昼には東京や関東各所で激しい雷雨が起こり、ニュースになっていました。
遮るもののない富士山で雷はいやだなあ。標高が高い分、雷は上からだけでなく、横や下からも襲ってくるのだとか。
ルート上には1時間間隔で小屋があるので、うまく避難できればいいのだけれど。


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須走五合目に到着。
ほぼ同時にだるたさんもシャトルバスで到着しました。

吉田ルートの富士スバルライン五合目は大規模な観光地ですが、ここには小屋が2軒と小さな神社があるだけです。
小屋のおばちゃんが、行きかう登山者に誰彼なくしいたけ茶を振舞っています。
ここの雰囲気は好き。

まずは小屋に入って腹ごしらえです。
前回富士山で3食カレーになってしまっただるたさんは、今回はピザを食べていました。


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登山口の古御嶽神社で安全祈願。
傍らの木のうろの中のたぬきさんもご健在。このルート、7年ぶりだからなあ。

富士登山の定石として、出発前に五合目に1時間は滞在し、高度順応を行うというのがあります。
下界から車で一気に標高2000m以上の世界にやってきたわけですから。
自分は特に山酔い(高山病)の影響を受けやすいので、念を入れて1時間以上すごすこともあります。
須走五合目には、往復40分程度のところに小富士という開けたピークがあって、いい時間つぶしになります。

が、今日はできれば早めに安全圏に入りたい。
小富士はやめて、順応時間の1時間がたったらすぐ出発することにしました。


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須走ルートの序盤は樹林帯の中の道です。
木々の間からは、砂の沢を挟んだ対岸の下山路が見えています。
昨日の雷雨をくぐり抜け、ご来光を見て、トータル11時間歩いて下りてきた人たちです。
24時間後の自分らも、笑って下ってこれたらいいねえ。


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標高が上がると木々の背丈が低くなり、景色が開けてきます。
晴れていれば山中湖が見えるところ。

きわめてよく整備された富士山の登山道とはいえ、傾斜はそれなりにあります。
あと空気も既に薄く、平地の3/4程度。
コンディションがいまいちだったりペースが合っていなかったりすると、ここらでもしんどくなってきます。
今回は、テント泊装備に比べたら荷物はまだ軽めだし、調子も悪くない感じ。よかった。


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1時間15分かけて六合目へ。
荷物を下ろして休もうとしたら、雨粒が当たってきた。
雨具をすぐに使えるよう準備しておきましょう。

…準備している側から降りがどんどん強まってきました。これはもう雨具をつけなければ。
レインウェアの上下を着てザックカバーを被せ、雨用の帽子とグローブで完全防備。
大粒の冷たい雨、本降りです。
雲間から青空も覗いてるんだけどなあ。
スマホを見ても落雷の情報はないし、次の小屋までは50分。
観念して歩き出します。


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トリカブト。高山の秋の花です。
雨は30分程度で収まってきました。
標高も高い場所だし、レインウェアのジャケットはウインドブレーカー代わりに羽織っておくことにします。
次の雨が来る前に目的地へとたどり着きたい。


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ときどき、雲が流れて青空と山頂方向が見えます。
頭上には次の小屋が。


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本六合目。
ここで大休止。
豚汁をいただきました。簡単なものかと思ったらちゃんとした豚汁でおいしかった。


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テーブルの上にはなぜかアヒルさん。
7年前にはいなかったな。

ここは標高が2630mで、山酔いを起こすほどではありません。
7年前はここに泊まりました。標高が低い分、翌日の登りが増えるので、悩ましいところです。
次の七合目は標高2930mで、3年前に泊まった小屋よりも高くなります。

3年前は山酔い気味でも何とかなったし、9年前は3140mでも行けてたし、3270mに泊まって夜の山酔いに苦しんだ8年前だって、朝の天気がよければ行けてた気がします。
今シーズンはもう2400mに2回泊まっており、ある程度の耐性はできていると思いたい。


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登高を続けるうち、雲の切れ間が広がっていることが多くなってきました。よしよし。
前後を歩いている他の登山者の人たちも、足を止めて振り返り、写真を撮ったりしています。


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今日の目的地、七合目の山小屋に到着。
雨が降ろうが槍が降ろうが、これでもう大丈夫だ。
受付を済ませ、荷物の整理をし、缶ビールとフランクフルトで祝杯。


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小屋から先の急な登りを見上げます。
今夜の歩き出しは、酸素不足に注意しないと。

小屋で休んでいると、ときどき予約なしでの飛び込み客が入ってきます。
有料の休憩でしんどそうに座っている人もいました。


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夕食までの間、表でまったり過ごします。
昨夜放送されたヤマノススメをだるたさんが携帯に録画していたので、それを見せてもらいました。
今回は登山の話ではないオリジナルのエピソードなのですが、今シーズンで描こうとしているものがこの回で見えてきた気がする。ひなた…


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上の小屋の鳥居が、雲を透かしてシルエットになっていました。

小屋のスタッフの話では、山頂でのご来光を狙うには、ここまで来るのにかかった時間の1.5倍を見ておくことだそうです。確かにそんな話を聞くなあ。
単純なコースタイム上ではここは中間地点ですが、道の渋滞で時間がかかるのです。

自分らは、コースタイム3.5時間のところを、休憩込みの4時間で上がってきました。
1.5倍なら6時間?そんなことはないと思うけど、渋滞はやだなあ。
ちょうどいい時間に行くよりは、余裕を持って行ったほうがいいか。


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お?雲が晴れてきた!下界が見えるようになってきました。
丹沢の大山、三ツ峠山頂、相模湾と江ノ島、三浦半島と東京湾が見えています。
素晴らしい景色。

遠くから、ドドンドドドドンと大砲の音が響いてきます。雷ではなく、自衛隊の演習のようです。
照明弾のような光弾が2発、白煙を引きながらゆっくりと降下していく様子も見えました。
もうすぐ行われる総火演の関係かもしれないとのこと。


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時間になると小屋のスタッフの方から声がかかり、夕食になりました。
ここの小屋は、富士山定番のカレーではなく、ハンバーグとおかわり自由の豚汁です。
鍋とお櫃がどんどん減り、スタッフの方がどんどん足していきます。
だるたさんも何杯もお替りしていました。
同席の方にごはんをよそっていただく時、「槍ヶ岳盛り(3180m)と、富士山盛り(3776m)、どっちがいい?」と選ばせられていました。富士山盛りにしてた。


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食後、また表に出ます。
地表と雲に影富士が伸びていく様子を眺めていました。

食事の後は血流と酸素が消化器に集中するため、すぐに横になったりすると高山病になりやすいと聞きます。
それでも22時に起きるのでは、早めに寝床に入りたいところ。
1時間半ほど過ごしてから、小屋に引っ込みました。

今日の寝床は、ひとり寝袋ひとつ分の幅。それならまあそんなものだと思うのですが、実際はもっと狭かった感じ。両腕を体の横に置けるか置けないかの幅しかありません。
寝床は暑くて、寒さに備えていたインナーダウンとフリースはすぐに脱ぎ、寝袋もおなかの上にかけているだけになりました。
状況はそうは悪くはなかったのですが、結局わずかにまどろんだだけで時間になりました。
急に身を起こすと山酔いになるので、深呼吸してから起き上がります。


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トイレを済ませ、荷物を寝床から引っ張り出し、身支度を整えます。
最初は厚着をしたのですが、そこまで寒くはない。歩き出す前に脱ぎました。
朝食のお弁当はザックの中。
これから登るのにエネルギーが必要なので、ゼリー飲料、チーズ、おせんべいなどを食べておきます。
あとは道中こまめに補給していこう。






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