「ふみちゃん、あたしともキスしたい？」 ／ 『青い花』

表紙を見て気になって、1冊読んだら気に入って、本屋さんに行ってみたら女性向けの棚に置いてあった、というのを、こうの史代の時にやりました。

今回のもだいたいそんな感じです。
『青い花』全8巻。志村貴子。

 

青い花 1巻 (F×COMICS)

• 作者: 志村 貴子
• 出版社/メーカー: 太田出版
• 発売日: 2005/12/15
• メディア: コミック

 

最終巻がこないだ出たばかりで、ネットで表紙絵を目にしました。
ちょっと見てみて興味を惹かれ、第1巻が電子書籍になっていたので買って読んでみました。
携帯でコミックを読むのは少し読みづらいのですが、気に入ったので、1巻含めて紙の本を全8巻、ぽちっと購入。

 

登場人物紹介ページからこの美しさ。
色のにじみがいいねえ。隣り合う2人の色が混じり合うところとかが好き。

 

 

幼なじみの女の子、ふみちゃんとあーちゃんの再会から、お話は始まります。

「もしあたしの好きな人が女の子だったらどうする？」

ふみちゃんの、そういうお話です。

 

ふみちゃんは、小さい頃から泣きべそさん。
あーちゃんに甘えてばかりでした。
高校生になって背がずっと高くなっても、それは変わってないみたいです。

 

「おっきいナリしてあまえんぼさんだこと」 

ふみちゃんじゃなくったってこら惚れるわ。
あーちゃんどこかに落ちてないかなあ。

 

主人公の一方とは言え、あーちゃんはけっこう完璧超人です。
あんまり深い悩みに落ち込まないし、悩んだところでわりときれいにえいやで脱出してる感じです。
ふみちゃんのほうはもう心の中まで泥どろの泥沼で、惚れるわ泣くわ寝込むわ抱え込むわで、ぜんぜんきれいじゃありません。
読んでるこちらしては、ふみちゃんのほうに感情移入していくことになります。 

 

悶えた。 

 

お嬢様学校が舞台の、えっと少女マンガなのかな？なんですけど、絵柄もページもすごく見やすいし、こういうジャンルに馴染みのない自分でも素直に読めます。 

 

あーちゃんかわいいなあ。
作中に出てくるあーちゃんストラップ、欲しいなあ。
作ってる人いそうだなと検索かけてみたら、2年前の全員プレゼントがあーちゃんストラップだった。 

 

「私の好きは　好きな人とそういうことをする　好きなの」 

ほんとにふみちゃんは強い子です。 

 

 

この学校では年に1回、演劇祭というとても盛り上がる行事があります。

「青い花」の各章の章題は、いろんな小説やら映画やら何やらからとられています。
演劇祭が始まると、章題がその年の演目になり、それが何章にも渡って続きます。

あーちゃんも2年生で初出演。
演目は「鹿鳴館」。

 

こっちが読んでて緊張します。 

 

お嬢様学校だからと言って、気兼ねなく百合ゆりできるわけではありません。
お相手もそっち系ということはそうないし、気持ち悪がられちゃうし、好奇の目を向けられるし、学校新聞に載っちゃったりもしちゃいます。
このお話には、悩んで苦しんでいる女の子が何人も描かれています。
みんないい子。 

 

ふみちゃんは、このコマに限ってですが、足がせくしー。

 

ふみちゃん大爆発。
何事かと思った。 

 

「手つなげよオラ」 

 

最初、ちょい役かと思ってた松女三人娘さん。
やっさん、ポンちゃん、モギー。なんて名だ。
この子らはそっち系じゃないようです。
あ、でも、もしかしたらひょっとして？

 

「しかし　彼女はちがいました」

こっちがこわいわ！
お願いだからしあわせになってクレ

 

ポンちゃんは苗字が自分にはとても馴染み深いのですけど、なにぶん三人娘の中ではこれまで大きなイベントがなく、印象の薄い子でした。
ポンちゃんの脚本、自分も読みたい。

 

「こわがらせてしまったらどうしよう」

この作品は、重大な場面を大きくすっ飛ばしたりすることがときどきあります。
後でその場面が出てくることもあるし、出てこないこともあります。 

あるフレーズが、何回か繰り返して挿入されることもよくあります。
そういう時も、致命的な何かが起きていたりすることがあるので、とても怖いです。
最終巻とかすごい怖かった。

今またぱらぱらめくっててたまたま開いたページも、今やっと意味がわかった。
そういうことなのか、あんまり深く考えてなかった…
これ、その場で意味わかってたらもっと怖くなってたわ。

 

ぱらぱらとめくってたら、また鼻水出てきます。 

 

たぶん、今もまだ意味がわかっていないシーンやセリフが、たくさんあると思います。というかある。
3度目、4度目と読み返したときに、またちょっとづつわかってくるんだと思う。

 

 

「青い花」は、アニメにもなっています。
コミックスの第3巻までの内容とのことなので、お話的には序盤を終えたところといった感じでしょうか。
原作をとても良くアニメ化してくれているらしく、絵とか音楽とか声優さんのお芝居とかが素晴らしいと聞きました。
ぜひ続きを作って欲しいです。 

 

先にレンタルで見てみるのがいいよ、と言われました。
そうだよねー、ブルーレイ高いよねー。
見てみたら案外拍子抜けかもしれないしねー。ぽちっとな。

 

…。

 

うへへ。もう押しちゃった。

 

 

 

タグ：コミック

コメント 4

こーいう少女マンガなら読みやすそう！
よくあるのが次にどのコマに行くのか分からない少女マンガ！あれには疲れちゃうw
by JUN (2013-10-29 09:49) 

たぶん、掲載誌から言っていちおう女性向け、ということでいいんだとは思うんですけど、そんなカテゴリには納まりきらない作品です。
でもテーマがテーマだけに「これにハマちゃってさ！」というアピールはちょっとしにくい気もします。「ダメ！！　好き！！　大好き！！」
by ひさみね (2013-10-29 22:52) 

あぁー。
婚活をこじらせた挙句に失敗した自分には、興味深いけどダメージでかい漫画。
ん？あぁ、こんなコメントもらっても困りますよね~。
どうぞ読み捨ててください。
by sakuya2634 (2013-11-03 14:11) 

まあ人にお奨めするつもりはありませんが、目下自分はベタ惚れ中です！
by ひさみね (2013-11-04 11:49)