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龍崖山と地図読みハイク [山歩き(日帰り)]

最近、地図読みがちょっと気になっています。
登山者にとっては、歩行技術や天候予測と同様に重要な技術です。
道迷いは遭難の最大の要因であり、山に行くときには地図とコンパスを持つことが絶対に必要です。
そして持っていても使えなければ意味がない。

 

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スポーツ用品店が主催する登山講座に出てみたり。
やっぱり、本や雑誌で読むのと実際に教えてもらうのとでは、理解度がぜんぜん違います。
室内で基本を習ってから、地図とコンパスを持って表の通りをぞろぞろと歩きました。

翌日は実技講習。低山を歩きながら習ったことを試します。
まずは駅前で、チェックポイントに向けてコンパスをセット。
…って、あら?
何かおかしい。コンパスの言うことを信じるなら、今自分は駅の反対側にいることになってしまう。
予備の小さいコンパスと比べてみると、指している向きが違っています。

講師の方に見せたら「ちょうどいい、皆さん見てください」と教材にされました。
別のコンパスを借りて、講習を続けます。
昨日までは大丈夫だったのに。

 

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この日は駅から全員かっぱを着込んでいましたが、出発する頃には小雨になってました。
ゴールする頃には晴れてきて、参加された他の方々と、次はどこそこに行って練習しようと話しながら歩きました。あと陽希さんはMだとかそんな話。

 

そう言えば、山雑誌についていた地図読みドリルが飯能だったな。
机上ではもうやったけど、実際にその通りに歩いてみるのもおもしろそう。
前半部は知っている道だからコンパスの練習にもいいし、ルート全域が町に近くて整備もされているみたい。
道が描かれていない箇所もいくらかあるけど、練習問題になってるくらいだから問題ないでしょう。

 

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というわけでひがはん。

今日のコースは、地形図を見たところ10kmくらい。
アップダウンは大きくはなく、コースタイムは計算上4.5時間くらい。
車道や整備された道が多いから実際はもっと早いかも。
水と食べ物を買ったら、タイムズ屋さんに「今日はいい天気ですね!」と言われました。
「そうですね、来るとき電車から富士山も見えましたよ!」

 

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天覧山とうちょー。
富士山はちょうど雲に隠れちゃったみたい。
タイムズパンを食べてから先へと進みます。
コンパスを地形図に合わせてリングをセット。
ときどき周りの様子と見比べて、地図の上で現在地を推測しながら歩きます。

 

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毎朝多峯主山を歩いているというおじさんとしばらく一緒になりました。
天覧山もそうでしたが、近所の方にはお散歩感覚なのかも。
多峯主山山頂にも、そういった方々やさらに先へと進む登山装備の人たちがどんどんやってきてました。

話し声で「龍崖山がどうこう」と聞こえて、そう言えばと地形図を正置してみます。

 

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おー。地形図のとおりに見えるあれが龍崖山だ。
(写真をよく見ると、ちょっとずれている)

あそうそうコンパスは、スポーツ屋さんに持っていけば直してもらえるとも聞いたのですが、行く機会がなかったのでネットで調べて自分で直しました。

 

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山頂のあたりって、道がごちゃごちゃしていることがよくあります。
登りはいいけど、下りで間違えると全然違う場所に行ってしまう。
山頂でセットしたコンパスを道の分岐で構えると、進行線が正解の方向を示してくれます。
もちろんコンパスだけに頼ってはかえっておかしなことになってしまいますが、あてになる情報がひとつ増える。
「たぶんこっち…」ではなく「こっち」と確信を持って歩けるのは大きいです。

 

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吾妻峡を渡ります。
ここから先は初めて歩く道です。
コース自体がわりと最近に整備された道らしく、地形図には道が描いてありません。
地形図をマップケースから出し、ボールペンで現在位置をなぞっていくようにします。

地図読みドリルの課題では、ここから先の道を記入せよとのこと。
それは行かなきゃわからないわけですが、地形から想像してだいたいこのへんかこのへん、さもなければこのへんに道が通ってるんじゃないかなと、線を何パターンか書き込んでおきました。
たぶんどれかが合ってるだろう。

 

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分岐だ。どっちの予想も正解だった。ちょっとうれしい。
左手のほうは予想していた本命だったので、右手の男坂に進むことにします。

 

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地図に道が描いていないと、現在地がかなりあやふやです。
たぶん今このへんの斜面を上がっているんだと思う…
虎ロープの張られた急坂です。
道自体はしっかりしているので、実際に迷ったりする恐れはありません。

 

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龍崖山とうちょー!
なかなかの展望です。
天覧山、多峯主山も見晴らしがいいのですが、こっちからだとその両山を望むことができます。

 

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ぷりんー。背後は多峯主山。

ハイキングや散歩に来た人たちがここにもけっこう登ってきます。
ベンチの上のケースには、登頂ノートが置かれていました。

 

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このあたりには他にもいろんなハイキングコースがあるんだなー。
この先は、龍崖山公園へと下りてから真新しい宅地を通り、別の公園からのハイキング道を大河原の交差点へと歩きます。

 

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うーん?
今どこにいるんだ??
道沿いにただ歩けば目的地には着けるんだけど、地図の上のどこかと聞かれたらよくわからない。
何せ道が地図にない。
さっき沢をひとつ横切って…うーん。

 

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西方向に見晴らしのある場所。おかしい。
さっきの沢、ひとつ目かと思ったけどふたつ目だったのかも?そしたらこのへんかな?
思ったよりずっと先に進んでいたということだろうか。かなり自信ない…
大幅に狂ったままで予測を続けるのもどうかと思ったので、ここでGPSを見て答え合わせをすることにしました。

 

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ここ?(茜台(二)の東の、東向きの尾根の上)
さっきの沢はひとつ目で合ってたみたい。
しかし、ここからなんで西に展望が開けるのか、地形図上からではぜんぜんわからない。むしろ目の前が丘になっててもおかしくないのに。
このあたりは造成中の宅地なので、地形図の等高線が見にくいし、ひょっとしたら山が削られたのかも?
いまいちピンとこないけど、ともかく先へと進もう。

ふたつ目の沢を横切ると、コル(鞍部)に出ました。
地形図によるとこの辺にはコルがふたつ並んでいて、ここが西のコルか東のコルががわからない。先に進みます。
やや痩せた尾根。いつの間にか逆を向く道。もはやわからぬ。
道標がたくさんあって迷うことはないのですけど。

 

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きれいで楽しそうな公園に出ました。
地図には「造成中」と建設中の道の点線しか描かれていないので、実際に来てはじめてわかるおもしろさがあります。
ここからは次のハイキングコースの入口まで車道です。
コンパスをセットしてと。町なかは、山以上に道が多いのでわかりにくいのです。

 

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この十字路にはローソンがあるはず。ない。(事前にコンビニの位置だけ確認していました。)
どこなんだここは。助けてGPS!
直前のカーブで、真逆に進んでしまっていました。むずかしすぎる。

 

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前方のあの丘に、右端から左へ向けて入ることになります。
地図の上ではまだ町はできていないし、狙う方向に進んでも高低差の段差のせいで道がつながっているとは限りません。
観念して、手にGPSロガーの画面を出しっぱなしに持って歩きました。

丘の端にはまたきれいな公園の高台があって、空気が澄んでいれば奥多摩の山々が見えるようです。

 

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こっちのハイキングコースの前半は、尾根の上ではなく西側を巻く道です。
左手は一段下がった平地に太陽電池パネルが並んでいます。
等高線1本だけの段差だからこんなもんか。
この先で尾根に上がれば、今日のハイキングもまもなく終わりです。
途中からは地図に道も描かれているので、現在地の把握はずっと楽になりました。

 

地図読みハイク、楽しかった!
安全で整備されててお山自体も楽しくて、でも地形図には道が載っていない箇所がそこそこあって、実に練習向きなルートだと思いました。
普通は事前に予習して状況を把握してからでないと歩きませんから、「行ってみなければわからない」なんてなかなかないです。
龍崖山もいいところだったし、復習のためにもう一度歩いてもいいし、コースマップにあった別のハイキングルートを歩くのもよさそうです。
たのしみ!


 

 


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